ディスクシリンダー錠(ウェーハータンブラー錠)

ディスクシリンダーという名称は、特定のメーカーが作る商品名とは違って、カギの仕組み・構造を指す呼び名です。
ディスクシリンダー錠は、タンブラー(障害物)にディスク(円盤状の板)を使った仕組みを持つシリンダー(筒状のモノ)錠という意味合いです。

ディスクシリンダー錠の概要

スライド式ディスクシリンダーは、これまでに約7千万個にも及ぶ数量が生産・販売され、広く普及し活用されてきたと言われます。
主な理由は、複雑な構造を持ちパーツ数も多いピンシリンダー錠とは違い、ディスクシリンダーは仕組みが比較的簡単で、精度が求められないことです。

また、10年以上使用しても、故障が少ないという点もメリットです。
ディスクシリンダーにはディスクタンブラーとバネが内筒に収まっており、正しいカギを使用して開錠しようとしない限り、タンブラーの一方が内筒から外筒側に飛び出して引っ掛かり内筒は外筒内で回転することが出来ません。
正しい鍵を挿し込んで初めて、タンブラーが内筒にピッタリと収まって内筒が回転し開錠できます。

ピッキングに弱いディスクシリンダー錠

ところが、スライド式ディスクシリンダーは防犯上極めて危険なのです。
ピンシリンダーの場合、ピンが障害物となっており、1本1本のピンが0.1mmの精度で高さが一致しない限り開錠できません。
ですから、ピッキングなどの不正開錠には強いカギであると言えます。
シリンダーの内筒が回転できる位置にすべてのピンの出具合を合わせることは容易ではないのです。

一方、ディスクシリンダーの場合は、ピンシリンダーほどの正確さが求められずに開錠されてしまう恐れがあるのです。数年前に、ピッキングによる盗難被害が社会問題となりました。
その被害にあった主なカギはディスクシリンダー錠だったと言われています。

ディスクシリンダーはピッキングに弱く、広く普及し活用されていたために集中して標的とされたのです。
正確にはピッキングよりも簡単なレーキングという手口で被害が広まりました。
現在でもディスクシリンダーが使用されているケースは多く、大変危険な状態は続いているのです。

セキュリティレベルの低いディスクタンブラー錠

ピンタンブラーの場合は1本1本のピンをフックで上げて調整する必要があるのですが、ディスクタンブラー錠はタンブラーがピンではありません。
そのため、レークピック(開錠用の特殊工具)を使用されると不正に開錠される恐れがあるのです。
レークピックのどこのヤマがどの鍵山と対応関係があるかはあまり関係がありません。
テレビ番組などで、素人がピッキングを体験してあっというまに開錠できるようになるのは、ディスクシリンダー錠です。